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こころの持ち方

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心のもちかた

 

 

ある男性が駅に向かって歩いています。彼のこころには電車に乗ろうという意思があり、まず駅に向かって歩いているのです。同様に、字を書く時も、その人の意思が運動神経に命令し、手足が動いているのであり、手が筆を持って勝手に動いているのではありません。頭の中に何をどのように書くという構想があり、その構想に従って手が動きます。このように、運動はこころの命令に従って行われます。人間は、目で受け取った刺激を大脳へ送り、大脳の視覚野で映像化し、大脳の統合野で、それが何であるかを理解します。恋をしている時には、可愛く見えた女性が恋から醒めれば何でもなく見えることがあります。

これは恋という感情の状態によって視覚が変化するからです。通常ならとても重く感じる荷物も、美しい女性に頼まれれば、さほど重くは感じなかったりするのも、これと同じ理屈です。人は視覚、聴覚、味覚、触覚などの感覚を使って生きています。その人の気持ちやこころの状態が、これらの感覚、知覚を左右するのです。感情はこころで起こる現象ですが、その影響はこころだけにとどまりません。恥ずかしいと思うと、ただちに自律神経を介して顔面の血管か拡張し、多くの血液か流れ込むため、顔が火照ってきます。激しく怒ると、眉は吊りあがり、眼光は鋭くなり、口はカラカラに乾きます。悲しむと、生命エネルギーが急速に失われこころも身体も無力化します。

激しい消極感情は身体をかき回し、身を削ります。こころの持ち方は身体に大きく影響します。
気の進まない縁談を強いられている女性は、しばしば食事か喉を通らなくなるといいます。また、資金繰りに苦しむ会社の経営者は胃が痛くなり、その状態か続くと胃潰瘍になったりします。精神的な悩みから引き起こされる身体的障害が鬱病です。こころが明るく強い人はなかなか病にかからず、病気になっても回復が早いものです。感情や思考が積極的だと身体は健康になり、感情や思考が消極的だと身体は不健康になっていきます。

それまで気丈に病と闘いながら、闘病生活を送っていた人が、じつは治らないと知ったとたん、落胆し、衰弱して命を落とした例があります。また、激しい衝撃や悲しみを受けたとたん急死する人もいます。肉体を支え、動かしているのは神経系統です。「ダメだ」とこころが絶望した時、神経系統の動きは一挙に衰退し、時には命を落とすことさえあるのです。事業経営の三大要素は人、もの、金です。財物や資金は事業の経営に欠かすことできない大切なものですが、何よりも必要なものは、経営者の「やる気」です。経営目標を設定し、目的達成に対する情熱を燃やし、努力を重ねていくことが事業を成功させるには不可欠でしょう。経営者のこころの持ち方で事業経営は良くも悪くもなるものです。

幸福とは何か?

と尋ねられると、多くの人がお金、家庭、仕事、地位や名誉などを挙げます。しかし先に述べたように、これらは幸福になるための条件であって、幸福そのものではありません。幸福とはこころが感じるものです。幸福の条件がそろっていても、幸福を感じない人は、幸福ではないのです。反対に、幸福の条件がそろっていなくても、幸福を感じる人は幸福なのです。幸福を感じるのはこころであり、こころが幸福を創るのです。こころの持ち方は、運動、知覚、身体、病、命、幸福、運命に大きな影響を与えます。これらは人生そのものであり、結局、こころの持ち方によって、人生は良くも悪くもなっていくのです。
消極的な、弱くて暗いこころは、人生を不幸に陥れ、その反対に積極的な、明るい郎らかなこころは、建設的な、生きがいのある人生を創ることになるのです。

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