働き方

どうして疲れるのか?体が疲れる6つの原因を知って改善しよう

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体が疲れる原因


 

 

疲れを感じさせているのは自律神経の働き スイッチが切り替わらないのが原因

 

人生は疲れとの戦いだ。じっと座ってデスクワークをするだけでも疲れるし、運動や外回りで活発に体を動かしても疲労する。一般的に前者を精神的な疲労、後者を肉体的な疲労と呼んでいるが、精神的な疲労と肉体的な疲労には共通点がある。「いわゆる精神的疲労はもちろん、肉体的疲労も脳の疲労なのです」

運動で疲れた筋肉を調べても疲労につながる兆候はどこにも見られない。乳酸が疲労の原因でないことはもはや常識だが、他の疲労物質の蓄積も見られない。筋肉でないとしたら、疲れているのは脳のどこなのか? それは体の機能を自動調整する自律神経の中枢である視床下部とその周辺の大脳辺緑系。自律神経には体を活動的にする交感神経と休息させる副交感神経の2系統があり、呼吸、体温、血統、心拍、心拍、血圧などを1000分の1秒単位で調整する。活発に動くと呼吸数と心拍数が上がり、血流が良くなり、体温も血圧も上がるけれど、裏では自律神経が必死に働いている。激務の中枢は一刻も早く活動をやめて欲しいから、体に疲れを感じさせて「いいかげん休め」という信号を出すのだ。

 

目の疲れはどこからくるのか?

 

一日中パソコンに向き合っていると真っ先に目が疲れる。寝ても楽にならないのは単に目の疲労ではなく、眼精疲労、これもまた自律神経中枢に由来する。

目には水晶体というレンズがあり、両端についた毛様体筋という筋肉が厚みを調整してピントを合わせを行う。この過程にも自律神経が関わる。交感神経が優位になると毛様体筋がゆるみ、レンズが薄くなって遠くにピントが合い、副交感神経が優位になると毛様体筋が縮み、レンズが厚くなって近くにピントが合うのだ。「人が野生動物とサバンナで暮らしていた頃、緊張時はいち早く外敵や獲物を発見するために交感神経で遠くに焦点を合わせていました。そしてリラックスしているときは周囲だけを気にしていればいいので、服交感神経で近くに焦点を合わせるのです」

仕事には適度な緊張が欠かせないので、交感神経が優位。遠くに焦点を合わせようとするが、デスクワークでは近くにばかり焦点を合わせるため、副交感神経が優位になってレンズを厚くしようとする。アクセルとブレーキを同時に踏むような状態が長く続くと自律神経中枢が疲労し、眼精疲労が起こる。せめて休憩の時は遠くを見るようにしよう。

 

 

活性酸素が疲れの原因

 

自律神経の疲労の直接の引き金となるのは、活性酸素。人は酸素がないと生きていけないが、背後では取り込んだ酸素の1~2%が活性酸素に変化する。活性酸素は暴れん坊で酸化力が強く、免疫細胞が外敵を攻撃する際などに活用されている。体には活性酸素が悪さをしないように、無力化するSODやカタラーゼといった抗酸化酵素が備わっている。でも、脳や筋肉を使って酸素がたくさん消費されると、活性酸素の発生量もそれだけ増えていく。さらに加齢などの影響で抗酸化酵素の活性が落ちると、完全に処理できない活性酸素が溢れて、周囲の細胞を酸化させることがある。すると細胞は錆びたような状態となり、期待された機能が果たせなくなる。活性酸素が暴走しやすい場所が、細胞内のミトコンドリア。ミトコンドリアは 細胞の発電所 という異名を持ち、クエン酸回路というシステムで酸素を介して細胞のエネルギー源となるATPをせっせと作り続けている。このクエン酸回路が活性酸素の攻撃を受けてシステムダウンすると、細胞はエネルギー不足となり、疲れをもたらす。特に自律神経の細胞のミトコンドリアが酸化されると、その中枢で強い疲労感がでやすいのである。

 

乳酸が疲れの原因でないのなら疲労物質の正体は?

 

前述のようにかつて乳酸は疲労物質と考えられてきたが、それは大きな勘違いだった。乳酸は糖質が代謝されるときに生じる物質であり、エネルギー源としてしっかり再利用される。激しい筋トレなどをすると一時的に溜まる場合もあるが、数十秒後には処理されるから長引く疲労や筋肉痛の原因にはなり得ないのだ。代わりに最近見つかったのが、その名も疲労因子(Fatigue Factor)。

英文の頭文字からFFと呼ばれるタンパク質である。

徹夜や運動で疲れたマウスの脳で通常の3~5倍、心臓や肝臓で約10倍のFFが確認される。さらにFFを元気なマウスに投与すると、それまで活発に車輪をまわしていたマウスが疲れて動けなくなったという。

疲労の原因である活性酸素の攻撃を受けると細胞から膿みのような老廃物がでる。この老廃物がFFの発生を誘発する。FFは体内に生理活性物質(サイトカイン)の伝言ゲームにより、脳に「活性酸素が暴れているから、そろそろ休んだ方がいい」という情報を伝える。脳でFFからの情報がまず伝わるのは、目の真上にある大脳皮質・前頭野の前頭眼窩野前頭眼窩野が脳全体にSOSを出して「疲れている」という自覚が生まれるのである。

 

達成感が疲労を忘れさせる

そもそも疲労はリセットする仕組みがある。活性酸素の攻撃を受けてFFが増える。その名も疲労回復因子(Fatigue Recovery Factor)と呼ばれるタンパク質。こちらは英語の頭文字からFRと呼ばれる。

FRは活性酸素の攻撃にさらされた自律神経の細胞を修復する働きがある。加えてFFのSOSが脳に届くと疲労が自覚されるから、疲れを感じて休みたくなる。このメカニズムが正常に作動しているなら、誰も疲れを溜めたりはしないはずだが、話はそう単純ではない。疲労感を拡散させる前頭野は脳内で一番地位が高く、意識や記憶の源となって思考と行動を決定する。そして前頭野には報酬系が内蔵されており、達成感や快楽が得られる行動を取ろうとする。残業続きで疲れ切っているのに「ここで頑張ったら昇級して給料が上がる」とか「同期より好成績を挙げて上司に褒められたい」といったご褒美を期待すると報酬系のスイッチが入り、快楽物質ドーパミンが分泌されて疲れを覆い隠すのだ。後述のように疲労を放置すると生活習慣病に陥る。昇級しても病気で倒れては損。体の声に耳を澄ませたい。

 

疲労回復に必要な眠り

疲労を溜めないポイントは、何よりも自律神経を休めること。動くと脳が疲れるのは、呼吸数や体温が上がり、自律神経の負担が増えるから。「汗がだらだら流れる場面では自律神経が確実に疲れます。 サウナや高温のお風呂で汗をかくのはもってのほか。運動も汗かかない程度のストレッチやヨガなどに留めてください」ただし、ウオーキングなど大汗をかかない運動で、血行を良くすることは有効。デスクワークなので同じ姿勢でフリーズしていると、筋肉の関節が固まって血液循環が滞り、FFの排泄が滞る適度に動いて血流を良くしてFFを押し流そう。溜まった疲労を回復させる時に重視したいのは、睡眠。起きている間は活性酸素とFFが常に発生しているが、寝ている間は活性酸素が減り、細胞の修復を進めて疲れのダメージをカバーするFRが増えてくる。疲れを取るために必要な睡眠時間には個人差が大きいけれど、その目安となるのは朝起きた瞬間の感覚。本当なら朝起きた瞬間は、疲労度がもっとも低くなっているはず。曜日やその日の予定を意識する前にまっさらな頭に直感的に「気持ちいい」と思えるくらいの眠りを確保することが大切である。

疲れを放っておくとメタボになる確率が高まる。

疲れたが口癖になっているなら、血糖値や血圧といった健康診断のデータに異常がないか、もう一度チェック。というのも、疲れを放置すると、メタボなどの生活習慣病になりやすいからである。

疲労で自律神経がダウンすると、次はホルモンを司る内分泌系が反応する。短期的な外敵ストレスには反応が早い神経系でスピーディーに対応し、その刺激が長期に及ぶ場合は内分泌系がホルモンでじっくり対処する仕組みなのだ。疲れやストレスが長期化すると脳の指令で副腎皮質からステロイドホルモンが分泌される。ステロイドホルモンの役割は、無駄な抵抗はやめて なすがままに任せること。外敵刺激に無理に逆らうと、むしろ疲労が深刻化する恐れがあるからだ。でも困ったことに、ステロイドホルモンは一方で全身の代謝にも作用する。「ステロイドホルモンには血糖値や血圧を上げ、血糖値を下げるインスリンの効き目を悪くするインスリン抵抗を越こし、免疫力を下げる働きがあります。」疲れを甘く見ると内分泌系の悪影響で高血糖や高血圧から血管の老化を招く動脈硬化に至り、心臓病や脳卒中のリスクが上がる。明日の健康のために今日の疲れに向き合おう。

 

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