睡眠

睡眠のトラブルは生活習慣病?睡眠障害を疑う前に睡眠について知ろう

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睡眠のトラブルは生活習慣病

 

代表的な4つの不眠の症状。

日本人を対象にしたいくつかの疫学調査によれば、45人に1人が、過去1ヶ月間に下に示したうちの何らかの睡眠トラブルを抱えていると答えたとか。洒落になりません。

 

熟睡障害

ある程度眠っても、ぐっすり眠れたという。満足感が得られない。

入眠障害

寝つきが悪く、眠ろうとするとかえって目が覚めてしまう。

早期覚醒

早期に目が覚めてしまい、二度寝ができない。

中途覚醒

眠りが浅く、夜中に何度も目が覚める

 

人はどれくらい眠らないでいられるか。ギネスでは264時間というとんでもない断眠記録もあるけれど、通常耐えられるのはせいぜい2436時間程度。72時間起き続けていると、もう限界だ。さて、徹夜の経験がある人なら身に覚えがあるだろう。深夜の眠たくてたまらない時間をクリアした後、明くる日の午前中 妙に目が冴えて、なんかハイになっちゃう、アレ。実は睡眠はふたつのパワーがせめぎ合うことで成り立っている。睡眠力(睡眠圧)と覚醒力だ。

ふたつのパワーは一定の時間に強くなったり弱くなったりする。覚醒力は午前中から寝る数時間前まで強まり、睡眠力は午後から夜にかけて増大していく。一度眠りにつくと睡眠力は急速に鳴りを潜め始め、十分な睡眠をとることで消失する。一方、目覚めている時間が長いほど睡眠力ほプレッシャーは高まる。徹夜明けの午後中一度目覚めるが、その後の夕方にいつにも増して猛烈な眠気がやってくるのは、こうした理由。

砂時計をイメージして欲しい。砂を落とす時間を覚醒時間とする。時間が長いほど下の容器に溜まる砂の量は多くなる。全部砂が落ちてしまったら、あとはひっくり返すほかない。その限界点が約72時間というわけだ。

 

脳内の睡眠物質の要、ヒスタミンとGABAって?

睡眠力と覚醒力をミクロの視点から見てみよう。脳の中では睡眠と覚醒に関わるさまざまな脳内伝達物質がやりとりされている。これらをまとめて睡眠物質と呼ぶ。

代表的な睡眠物質として挙げられるのは、まず覚醒を促すヒスタミン。自律神経の中枢である脳の視床下部の後部にら、TMN(乳頭結節核)という部位がある。ここからヒスタミンが分泌され、脳全体に広く投射されて覚醒が促される。日中パソコンこのヒスタミンが脳内でバンバン分泌されているというわけ。

ちなみに抗ヒスタミン作用がある風邪薬や乗り物酔いの薬を飲んで眠くなるのは、ヒスタミンによる覚醒作用が抑制されるためだ。一方、睡眠を促す物質の代表格は、GABA。正式名称はγ-アミノ酪酸という抑制性の神経伝達物質だ。こちらは視床下部の前部にあるVLPO(腹側外側視索前野)から分泌される。VLPOは夕方以降になると俄然活発に働くようになり、GABAを介してTMNをはじめとする覚醒系の神経細胞の働きを抑え込むという仕組み。で、朝になると今度はTMNの活性度が盛り返してきて、ヒスタミンがじわじわ増えていく。脳の中ではこんなシーソーゲームが日々行われている。

 

メラトニンが眠りに導く?

ヒスタミンは日中、GABAは夕方から盛んに分泌されるからといって、人が朝から夜までの時系列に従ってだらだら眠くなっていくわけではない。

覚醒力は就寝の数時間前に最も増大することが知られている。毎日11時に寝るとかいう人なら、8時か9時ごろに最も頭が冴え渡っているということだ。稀少な食べ物を必死で奪い合うというとき、昼行性のようにぼんやり眠気の強い人間は生き残っていけない。だから日中はシャキッと目覚めておく必要がある。なので、体内時計は覚醒力を高めるよう指令を出し続ける。

ところが、覚醒の力がどんどん強くなるとそれだけエネルギーを消費することになる。ギリギリのところで生きている自然界の生物としては、できるだけエネルギーを温存しておきたい。そこで今度は体内時計が覚醒を抑制するのだ。そのブレーキ役となるのがメラトニン。覚醒力が最も高まった直後、体内時計の指令でこのホルモンが一気に分泌され、急速に眠気が生じる。この現象を「メラトニンがスリープゲートを開く」と表現する。鼓舞する一方で歯止めをかける。体内時計の働きは生物としての知恵だ。

睡眠を挟んでメラトニン分泌と脳の温度は大きく変化。

寝る前からメラトニンの分泌量は右肩上がりに跳ね上がり、早朝をピークに減少していく。一方、脳の温度は寝る数時間前から急速に低下していき、早朝に底値を示し、起床に向かって上昇する。

 

睡眠のトラブルはもはや生活習慣病?

睡眠不足だからといって、そんな大げさな。なにも命までとられるわけじゃなし。いやいやなめてもらっちゃ困ります。睡眠のトラブルは深刻な病気を招く立派な引き金となる、たとえば、睡眠時間の長短で食欲に関わるホルモン分泌に変化が起こる。グレリンという胃から産生されるペプチドホルモン。これは食欲を増進させるホルモンで、10時間眠ったときと4時間眠ったときでは、後者の方が圧倒的にその分泌量が増えることがわかっている。さらに、脂肪細胞から分泌されるレプチン。こちらは食欲を抑制するホルモンで、グレリンとは逆に睡眠時間が短いほど分泌量が減っていく。つまり、睡眠不足は食欲を増すうえに満腹感知らずとなり、結果的に肥満を誘発するというわけ。また、睡眠不足の状態は、常に交感神経が優位に働いている状態ということでもある。これにより、副腎皮質ホルモンがバンバン出て血糖値は上昇し、心拍数が上がって血管の負担が増す。やがてそれが高じて、糖尿病や高血圧が引き起こされる可能性もあるのだ。そこに肥満という因子が加われば、これら生活習慣病の悪化は必至、悪くすれば命に関わることにもなりかねない。

 

不眠症状の目安となると2大条件って何?

週末の朝 どうしてもパッと起きられない。どうかすると気づいたらときにはお昼近く。これ、ひよっとすると短時間睡眠が臨界点を迎えているサイン。睡眠力のプレッシャーかギリギリ限界まで、達している可能性がある。

どんな人間でも、旅先で枕が変わったり、翌日大事なプレゼンがあったり、心配事に悩まされたりという原因で眠れない夜を迎えることがあるだろう。この場合、原因が解決すれば早晩。元の健全な眠りに戻ることができるはずた。

だが、原因は思い当たらないのに長期間にわたって睡眠不足が続くケースがある。主な不眠の症状は下のような症状がある場合は要注意だ。といっても実は適正睡眠時間という定義は存在しない。自分にとっては十分な睡眠時間だったり、またその逆もあり得る。

というわけで、不眠の診断のポイントはふたつ。ひとつは自分の日々の睡眠に満足していない。もうひとつは日中に猛烈な眠気を感じたり、頭痛、イライラ、胃腸のトラブルなど心身の不調を感じる。時間だけはたっぷり寝ていても、こなふたつの条件に思い当たるなら、それは不眠症の可能性が高い。即、睡眠外来などの医師に相談を。

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